福島第一原子力発電所へいわき市の方をお連れして視察に行ってきました。

2015年9月24日

廃炉学習支援

いわき市の方々をお連れして、福島第一原発を視察してきました。

1枚目 
写真一枚目「構内配置図」の入退域管理施設に続く道です。検問所があります。原子力発電所の核防護の観点から、廃炉に関わる車両以外は通行が出来ません。

2枚目
2枚目
新事務棟前で、バスから降りた視察者の方々の写真です。奥行150mに及ぶ事務棟脇を、防護装備いらずに歩けます。
これが今の第一原発をよく表しています。4年半前には想像できなかった普段着でいれる空間が入口付近にあります。

3枚目 
3枚目
入退域管理施設内で、視察用(バス車内からの視察)の装備を着用します。
マスク、白手袋、足カバーになります。

4枚目 
4枚目
配布される「個人線量計(通称APD)」です。線量計を身に着け視察します。

5枚目 
5枚目
装備が整い、管理区域(被ばくする区域)に入り、構内視察用バスに乗り込むところです。

6枚目

7枚目 
6枚目、7枚目
いわゆる「汚染水タンク」になります。現在は溶接型タンクを現地で制作、または海上輸送により持ってきます。容量は1000トンor1200トンになります。

8枚目 
8枚目
現場に設置された「ソーラー式モニタリングポスト」、多核種除去設備建屋の前のものです。このデーターは免震重要棟に飛ばされ、作業員の方々が共有できるようになっています。
 
9枚目
9枚目
敷地内「フェーシング(浸透防止)」の様子です。
一見するとただの道、ですがアスファルトやモルタルで舗装する事により、雨水が地下へ浸透するのを抑制し、また粉塵の舞い上がりや舗装材料による遮蔽により、作業現場の線量低減に効果をだしています。

10枚目
10枚目
排水路暗渠化の様子。震災前、一般にあるような排水溝でした。これが暗渠化されています。雨水を適切に処理するためです。

11枚目 
11枚目
1号機(白い建物)、2号機の外観になります。1号機では建屋カバーの取り外しが進んでいました。2号機は水素爆発をしていません。大きな外観上の損壊は見受けられません。
 
13枚目

12枚目
12枚目、13枚目
3号機の外観になります。13枚目では3号機の直近写真です。水素爆発の程度が伺える部分が残っています。現在大型クレーンでガレキの撤去が進んでいます。奥上部については大型ガレキはほとんど取り除かれました。

14枚目 
14枚目
原子炉建屋西側3号機前から(北)~(南)を撮影したものです。ガレキも整理され、整然とした状況であることが分かります。
この付近が視察時線量が高く、約300μSV/hを記録しました。

15枚目 
15枚目
4号機、燃料取出し建屋写真。東京タワー1基分の鉄骨が使われています。
昨年12月に全量取出しが終わりました。4号機には核燃料が無い状態になっています。

16枚目 
16枚目
凍土壁の実物です。地下約30mに打ち込まれた杭の中にー30°の冷媒が入っています。それで地下の土を凍らせて壁を作ります。
1m事に1500本、打ち込んでいます。
この技術は、地下鉄のトンネル工事などで実績があるものです。

17枚目 
17枚目
4号機前で作業される、作業員の方々。視察者はバスの中で簡易装備で視察できますが、作業は別です。防護服、マスクを着用し、線量を管理しながらの作業になります。

18枚目 
18枚目
のり面のフェーシング状況です。6月に訪れた時は土がむき出しでした。すっかりフェーシングが終わっています。構内面積で約80%がこうしたフェーシングがされています

19枚目
20枚目
19枚目、20枚目
構内で建設中の焼却炉になります。作業で発生した防護服、これらも放射性廃棄物です。この焼却炉で今後焼却減容されます。
それまでは20枚目の写真の容器で保管されます。

21枚目
21枚目
物揚場にある、汚染水タンクを海上輸送で受け入れ、構内に運ぶための特殊車両が置いてあります。(写真左)

22枚目

23枚目

24枚目

25枚目
22枚目~24枚目
福島第一原発の5,6号機は冷温停止が当時出来ました。津波を除く主だった損傷は見受けられません。
 
26枚目
25枚目
現場で使われる大型クレーン。原子炉建屋、タービン建屋が小さく見えるほどの大きさです。これらは免震重要棟から遠隔操作されます。台風時などはたたみ、立ち上げるのに3日ほどかかります。
 
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26枚目
大型休憩所の外観です。9階建てになります。
こちらで作業員の方々は、大熊町給食センターより運ばれた食事を食べることが出来ます。また、安心して休める休憩所になっています。

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27枚目
視察時の防護対策です。ほぼ普段着で視察が可能です。写真は入退域管理施設前、管理区域内での写真です。
 
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28枚目
今回視察1時間程度の被ばく量は0.01mSvでした。10マイクロになります。およそ歯のレントゲン1回分です。
 
総括
今は汚染水をどう減らし、そして中枢の原子炉へアプローチしていくかの段階にいます。
私達が抱いている福島第一原発のイメージはそこにはありません。写真を一見すれば、どこかの工事現場です。そう思えるまでの現場に成し遂げた作業員の方々には敬服するばかりです。
1日約7000人が働く現場になっています。そのうち約半数は地元福島県の方々です。つまり事故現場は今や、大きな「働く場」とう形に実質なっています。それをどう捉えるか。働きやすくはなったとしても、もっと改善されるべきだと私は思います。
また、汚染水は現場の努力により、ある程度余力ある保有力を持っています。サブドレンポンプの効果が発揮され、凍土壁も完成すれば、増え続ける汚染水については一つの目途が立ちます。
ですが既に70万トン近くの浄化された汚染水をどう処理するのか、それはまだ確定されてません。
そして増え続ける汚染水タンク、そのものも放射性廃棄物です。
毎日の作業員の方が着るタイベックも同様です。
増え続ける放射性廃棄物の問題は、解決には至っておらず、私達は次世代に困難な廃棄物処理と管理を安心して委ねられない中、廃炉が進んでいる事は危機的に思う必要があります。
 
今回生活レベルで見た場合、入口周辺の防護対策不要の状況は、現時点大気へ放出される放射性物質は、私達の生活へ直接リスクを与えるレベルではないことは理解出来ました。
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また海洋への流出も0ではありませんが、近海モニタリングの数値はWHOの飲料水基準と同程度です。(資料12参照)
現時点での評価では、大気へも海へも流出はしているが、十分抑えられています。
 
安心すべき部分と、危機感を持って見ていく部分が混載している状況だからこそ、最新の情報を自分で取りに行くことは大きな意義があると思います。
 
浜通りで暮らす私は、自信を持ってここで暮らす根拠を人に伝えていきたいと思います。

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