JCN現地会議IN福島に参加して

2014年11月17日

その他

11月17日
今日は「ふたば商工株式会社」にて「旧警戒区域視察研修事業」を手がける「藤田 大」さんのお誘いで「東日本大震災支援全国ネットワーク」主催「第9回 現地会議in福島」に参加させていただきました。
今回話し合われた議題は「復興公営住宅のコミュニティ構築の課題とは」です。

皆様は東日本大震災より生(暮らす場所)を失った方達への支援として「復興公営住宅」というものがあるのをご存知でしょうか
地震による家屋の倒壊や津波による家屋の損壊を被った方々が生活を再建するために入居するものです。
福島県では原発事故により避難生活をされる方々も入居の対象となります。

復興公営住宅は福島県内において4890戸が整備予定となっており、現在357個、単純計算で進捗率は7%ほどになります。
今日の集まりでは、既に復興公営住宅へ入居された方々の間で起きている問題を実例を元に発表されました。

キーワードは「コミュニティ」です。
新しく入居した場所にて、公営住宅内及び周辺住民間でも良好なコミュニティが形成されていないことが浮き彫りになりました。
例えば復興住宅と立地地域住民とのいざこざ
住宅内でのコミュニティ形成が出来ず孤立化(相談する相手がいない)中にはアルコール依存症になる方も。
新しくコミュニティを作ることへの壁(同じ地域出身とはいえ知らない者どうし)などがあげられます。

またそれらを改善するために社会福祉協議会の試みやNPO団体の試みでも、解決に至らない現状報告もされました。
私個人は立場としては、この復興公営住宅に入居条件があてはまる人間です。
複雑な思いで拝聴させていただきました。

私の友人、知人でも現在の仮設住宅や借り上げ住宅(みなし仮設と呼ばれるもの)から復興公営住宅への入居を希望する方が多数います。
暗い話だなぁというのが率直な感想です。
転居とは不安と同時に希望に満ちたものが一般的だと思います。
原発事故で避難されている方々や地震津波により避難している方々は、「選択の余地なく」新しい場所で生活されています。
生活の再建も兼ね新たな居住の選択としてある「復興公営住宅」に入ることで想定される問題は辛い現実として立ちはだかります。
冒頭でも書きましたが進捗率が悪いにも関わらず、復興住宅では倍率(基本入居は抽選です)が1を切る場所もあります。
本日話された内容などは、被災された方々から見れば「当たり前に想定出来ること」だということです。

震災から3年8ヶ月を過ぎ、最大の問題は「復興住宅が出来るのがあまりに遅れた」ということがあげられます。
早期に整備されていれば、コミュニティはある程度保たれたと思います。
今日の話し合いの中で、震災前に大熊町にいらした方が大切な発言をされました。

それは「入居するものが地域に溶け込む努力をしなくちゃいけない」です。
これは新しい土地で踏み出す方が自分で立ち上がらなければ、今の社会において関わる方と仲良く暮らすことが難しいことを指しています。
県やNPOの皆さんはそれを後押ししてくれています。
でも上手くいかない
根本的な原因が解決に至っていないからだと思います。

私なりの考察ですが大きく4つに分けられると思います。
1.家屋を失った方々とそうではない方々とで相互理解が足りていない。
 津波被害をあわれた方々の生活を理解できない。想像が追いつかない。
2.地震による影響は生活の基盤を失うものではなかった方々でも原発事故により多大な被害を被っている。そうした方々への補償や福祉、支援が不満足なため、原発事故による避難生活をされている方々が「過剰な補償、待遇」を受けていると誤解されている。
3.震災から3年8ヶ月経つというのに進捗率が悪すぎる。
 すでに避難生活の長期化により、旧知のコミュニティは崩壊している。
新たな町で既に新しいコミュニティが形成されている。(こちらも捨てがたい大切な関係)
4.復興住宅の場所が「入る人達がどのようなコミュニティで震災前にいたか」が考慮されていない。
 友人知人親類まで含めれば同じ町内ではおさまらない。、決められた町の人しか入れない条件では旧知のコミュニティは維持できない。
本日の話し合いではこれらが議論に上がらなかったのが悲しい限りです。

復興住宅に入る条件の一般の方がほとんどいなかったことが、まるで机上の空論のように感じました。
しかし支えてくれる方々が全国に渡り沢山いらっしゃることに大変感謝を覚えたのは事実です。
そして支えてくれる方々が知られていない問題も
復興公営住宅に関する問題には様々な問題が内包されています。
帰り道、福島県内において「復興格差」が大きな問題になっていくのだろうなと自問自答していました。
そして当事者である私達が主体で解決していかないといけないと思いました。

被災された方の思いを真に理解できるのは、悲しいかな被災された方だけです。
以前沖縄における問題解決に取り組む方が「幾度沖縄を訪れても沖縄に住む方の思いを理解するのは困難だ」という言葉を思い出しました。
ある一定程度で理解共有しか出来ないということです。
とても出口が見つからない話になってしまいました。
大切なのは事故解決が難しい状況に陥った方々へのきめ細かいケアをしていくこと。
大事に至る前にケアしていくことが重要ということでしょうか

コミュニティってとても抽象的な言葉ですね。
友達と一緒にいたいっていうシンプルな感情です。

それが実は同じ環境を共有していることが重要だというのが今しみじみと実感するわけです。

そして構築するには長い年月が必要で、0からの出発はとても難しい人間関係が希薄な世の中になってしまったと。
他人のちからを借りないと出来なくなってしまっている。
便利になり、電話やネットで瞬時に人と繋がれる利便を手に入れても、人と人とのつながりって「顔」を突き合わすことや「言葉」を聞き、その声の抑揚や温度を感じることなんですよね。

タブレットでコミュニティって話もありますが根本は違う気がします。
今でも大熊町や双葉町といった原発事故により帰還困難区域に指定された町の方が「帰還」すると言う方がいるのは、そういった部分がとても大切(拠り所)にしているからじゃないかと思います。
個人的には「気持ち」に寄り添って行動したいと思っています。
受け止めないといけないと自分に言い聞かせています。

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