原子力発電所の発注について

2013年3月17日

その他

具体的な発注についてです。

現地の社員は工事の元ネタは作りますが、どの企業に発注するかとか契約に関しては殆ど権限がありません。

東京にある本店の資材部という所でやっています。

何をやっているかと言うと、吉川という保全部の人から「△△工事」の契約依頼がきた。
ふむふむ、2000万の予算をはじきだしてるな、工事の内容はどうだ?、電源関係か、△△会社に発注しよう
という感じです。
本店の資材部が選定した、複数の会社に吉川が作った書類を送ります。
A,B,Cといった会社があった場合、この中で一番安く札を入れた会社が請け負い会社となります。
通常、10%ぐらい現地の社員が積算した金額から減らして発注するという形になります。

すると、現地の吉川の席に請負会社の方がいらっしゃいます。
初めて関わる会社だとはじめましてですが
通常、毎年やってる工事だと、今回もお願いしますになります。

ここでようやく工事が始まるという分けですが、
工事期間というものを工事積算の際に決めています。
例でいうと
8月着工工事の場合、7月にはごあいさつは終わり、工事要領書というものを請け負い企業に作ってもらいます。

これは、発注した内容に対してのオウム返しになりますが、どのようなスケジュールでやるかといった工程表
対象機器毎に定めた手順書、工事に関わる会社の体制表などが含まれます。

つまり依頼した内容を請け負い企業が「こうやります」という書類です。
それを依頼した内容に合っているかのチェックを行います。
スケジュールも原子力発電所の当該設備の運転状況とマッチングするかもチェックします。

それが終わると、社員は請負企業が点検できる状態を作る仕事になります。

原子力に関わる設備は、いつでも止められるとは限りません。
ほとんどが安全に関わる為、原子力の運転状態に合わせてやる必要があります。

その為、PTWという作業許可申請書を原子炉運転員にだす必要があります。

運転員はPTWに記載された点検内容、機器、安全処置を吟味し保全部員に、点検できる日を通達します。
このPTWという書類の作成と操作員とのやり取りを行うのも仕事です。

点検とは通常分解点検を指しますので、電源を切る必要があります。また弁等が対象であった場合は放射能を含んだ水を漏らさないように、対象となる弁の前後の弁を閉める必要があります。
作業員の方が安全に作業できる環境を作ることを安全処置といいます。

安全処置が多ければ多いほど、いいような気がしますが、なんでも止めればいいという分けではありません。
作業員の安全は第一ですが、それで原子炉安全が保てなくなるなんてこともあります。

ですから、作業員の安全が保てない場合等は出来るタイミングが来るまで「おあずけ状態」になったりします。

この安全処置と通称「アイソレ」といいます。
ベテラン社員と呼ばれる方は、アイソレを作るのが上手いと言われます。
要は原子力設備をよく知っていて、作業員の安全も守るし原子炉安全も守る、また工事スケジュールも守る
ことができるからです。

経験の浅い社員は、作業員の安全を守るアイソレが作れない、作れても原子炉安全が守れない、もたもたしてると工事スケジュールが遅れていくということがよくあります。

工事の発注が終われば、工事期間中はひたすらPTWを作って、作業員の方が安全に作業できる環境を作るのが保全部員の業務の仕事になります。

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