東京八王子で頂いた質問と回答

2013年5月19日

講演会

講演会の場で質問を紙に書いて頂きました。
時間の関係上全てにお答えすることはできませんでした。

お答えした質問を含め、全てこの場で回答したいと思います。

1.作業員の方々の体験や経験は、再稼働の是非を話す時に、取り入れられたり、政治家  へ伝えられたりしているか
1A.残念ながらそういった仕組みにはなっていません。代弁の形にはなりますが講演の場   で皆さんにお伝えさせて頂いています。

2.ストレステストとはなんですか。
2A.福島原発事故で得られた知見を元に原発が過度状態に陥らない手段を講じているか、または強化せれているかの国が関与した規制です。

3.3.11以降現場では実際にどのようなお仕事に携わっておられたのか?具体的な話をお願いします。
3A.私は原子炉を冷やす冷却水を確保する仕事と冷却水を作る設備の復旧業務に携わっていました。

4.私は大学で教えています。ある学生から「原発は政治問題だ。授業と関係ない話は不要」と言われました。この2年間いろいろな話を授業でしてきました。原発は政治問題ですか?どう思われますか?
4A.私の個人の見解ですが、国が原子力を推進してきた以上、原発は政治問題ではあります。しかし原発事故後は原発の是非は勿論、事故後の影響は個人の関心毎まで浸透しました。そういった事から言えば目を背けるというのは現実的ではないと思います。
「政治がやることだ」ではなく個人が関与していくことが重要であると思います。

5.吉川さんはなぜ東電を辞められたのですか?
5A.複合的な要因があるのですが、どうしても我慢ならなかったのが真実が一般の方に伝わらない、それによって苦しむ人が沢山いる。なのに自分は守られた生活を送っている。それが辛かったです。辞めてしまえば自由に発言できるし真実を伝えることができる、あわよくば改善できるのではないかといった思いから退職しました。

6.吉川さん、恐らく被ばくされたと思いますがそれに対する補償はどうなっていますか?
6A.補償ではなく危険手当という名目で給与を頂きました。あくまで震災前の基準ですから線量によって違うのですが1日200円または防護服を着た場合1日1000円頂きました。

7.作業の時の被ばく防御はどんな対策ですか?
7A.基本的な線源から距離をとる、作業時間を短くする、内部被ばくを防ぐためにマスクをするといった対策です。物理的にシャットアウトする対策はありません。

8.優秀な人材の活用、東京の私達ができる応援アドバイスをお願いします。
8A.辞めていく方々の多くは社会的バッシングに耐えられなかったり、家族に被害がおよんだり、単純に労働環境に対して対価に合わない給与だったりします。それらの殆どは誤った情報による批判や社会的に低評価が起因しています。正しく情報を仕入れ正しく批判もしくは評価して頂く、そしてそういった考えを廻りの人達に浸透して頂けたらと思います。

9.東電社員と作業員との現場の関係は?
9A.信じて頂きたいのは良好であることです。社員の多くは作業員の方々がいて自分達の仕事が支えられていると考えています。

10.東電社員は作業員の労務条件、給与を知っているか?
10A.家族や友人が作業員というケースが多いですから当然知っています。作業員の方々のご苦労に対して給与が見合っていないことも知っています。そしてそれを改善することが出来ないことに大変申し訳なく思っています。

11.東電による作業員の労務管理をどうみているのか?
11A.私個人は東電の労務管理は大変高い水準だと思っております。守られないケースについては本来あるべき信頼関係が、築けていないケースが当てはまると思っています。

12.東電学園では「原子力安全神話」で洗脳されますか?
12A.そういった事はありません。

13.被ばく量(事故での)はどの位ですか?
13A.私は最初の混乱期には線量計を持っていなかったので正確な数値は不明です。
    福島第二原発にいましたので、それほどは被ばくしていないと思っています。

14.将来、原発研究者、技術者、作業員、電力社員はいなくなりませんか?
14A.それが一番の心配です。今のままの状況ではどんどん経験者、技術力を持った人間が減っていくと思います。

15.原発震災の被害を都会と地方の対立にすり替えようという原子力村の思惑を感じます。現場で働く人の給料のピンはねなど東電、ゼネコンの企業体質についていかがでしょうか?
15A.原子力村の陰謀のような考えは私は分かりません。しかしそのように取られてしまう体質は改善するべきだと思います。ピンはねの問題ですが、これは日本の産業が抱える問題でもあります。下請け構造がない産業など存在しません。大変大きな国をも変える改革が必要です。問題となるピンはねは危険手当に関する部分だと思います。これはすぐにでも国から直接労働者へ払うような仕組みを作るべきだと思います。

皆さんから頂いたこういった質問に応えていくことで、皆さんが抱える疑問の払拭や誤った考えを是正できればと思っています。

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